住宅の内装や外装、設備が古くなってくると、多くの方が「そろそろリフォームが必要かな?」と考えることでしょう。しかし、リフォームの適切な時期を判断するには、単に築年数だけを見るだけでは不充分です。この記事では、リフォームに最適な時期と考え方について解説します。将来的なリフォームを計画している方にとって、必見の内容です。
リフォームを考えるならタイミングが重要!
多くの方が「築10年経ったからリフォームしよう」と考えるかもしれませんが、快適な生活を実現するためには、リフォームに適したタイミングを見極めることが重要です。築10年よりも前にリフォームが必要な場合もあれば、10年以上経ってから必要な場合もあります。
以下では、一般的な住宅の状況を築年数ごとに見ていきましょう。
築5年
築5年が経過すると、屋根の瓦の点検を行い、必要に応じて割れやズレの補修を行いましょう。また、外壁のクラック修繕や給排水管のクリーニングもこの時期におすすめです。さらに、クロスの張り替えや木材外壁の塗り替えも検討してみてください。
築10年
築10年が経過すると、水回りの設備の故障や汚れが目立つようになります。外壁や屋根の破損も目につくようになるでしょう。
築15年
築15年を過ぎると、目に見えない部分の劣化が進むといわれています。また、室内の床の補修も必要になってくるでしょう。
築20年
築20年以上になると、住宅全体の修繕が必要になってきます。劣化や故障があちこちで目立つ場合は、大規模なリフォームを検討しましょう。
リフォームをするのに最適な時期は?
リフォームをするのに最適な時期はいつなのでしょうか?こちらでは、住宅の各部分ごとに最適なリフォーム時期を説明します。
キッチン
キッチンのリフォームの最適な時期は、10年から20年が目安です。コンロや水回り、レンジフードなどが老朽化してきます。
浴室
浴室のリフォームの最適な時期は、15年から20年が目安です。15年を過ぎると、カビなどの汚れが落ちにくくなります。また、湿気による構造体の腐食の可能性もあるでしょう。
トイレ
トイレのリフォームの最適な時期は、10年前後が目安です。便器自体は10年で劣化することはありませんが、タンク内のゴム部分やウォシュレットの部品が劣化してくることがあります。
内装
内装リフォームは壁紙と床の2つに分けられます。壁紙のリフォームは10年から15年が目安です。床のリフォームはフローリングならば15年前後、畳ならば7年から8年が目安になります。壁や床は住宅の寿命に直接的な影響を与えるわけではありませんが、快適な住環境を維持するためには適切なタイミングでのリフォームがおすすめです。
外壁、屋根
外壁と屋根のリフォームの適切な時期は、塗装や材料の種類によって異なります。
一般的な目安は、アクリル系塗装は5年から7年、ウレタン系塗装は6年から8年、シリコン系塗装は9年から12年、フッ素系塗装は13年から18年、トタン屋根は7年から10年、スレート屋根は8年から15年、セメント瓦は10年から20年、ガルバリウム鋼板は10年から25年です。外壁や屋根は住宅の外観を左右し、雨漏りや紫外線からの保護も担っています。住宅の寿命を延ばすためにも、適切な時期にリフォームを検討しましょう。
玄関
玄関のリフォームは主にドアの交換を指します。適切な時期は、金属製ドアが20年前後、木製ドアが15年前後が目安です。
窓周り
窓周りのリフォームの最適な時期は、20年から30年が目安です。窓が老朽化すると隙間風が入りやすくなったり、開閉が困難になったりすることがあります。窓は住宅の断熱性に大きく影響を与えるため、適切な時期にリフォームを行う必要があるのです。
リフォームを成功させるために知っておきたい目安
リフォームを成功させるためには、最適なタイミングを見極めることが重要です。こちらでは、リフォームの成功を叶えるための目安を解説します。
キッチン
キッチンのリフォームを検討する目安は、排水口の頻繁な詰まりやレンジフードからの異音などです。また、汚れが目立ち、掃除してもきれいにならない場合もリフォームを考えるタイミングでしょう。
浴室
浴室のリフォームを検討する目安は、壁や床、浴槽にひび割れや錆びが生じたり、コーキングの劣化が見られる場合です。また、掃除が効果的に行えず、排水口の詰まりが頻繁に起きる場合もリフォームを考えるタイミングでしょう。
トイレ
トイレのリフォームを検討する目安は、頻繁な水漏れの発生です。また、便器にひび割れが生じたり、ウォシュレットが故障したりした場合もリフォームを検討しましょう。
内装
内装のリフォームを検討する目安は、壁紙や床の汚れや傷に合わせて行う時期です。前述した目安を参考に、見た目の劣化や使用感に応じてリフォームを考えましょう。
外壁、屋根
外壁や屋根のリフォームを検討する目安は、前述したリフォーム時期の到来です。また、外壁や屋根に明らかな損傷や劣化が見られる場合も早めにリフォームを検討しましょう。両方を同時に行うことで足場代を節約できるため、同時のリフォームがおすすめです。
玄関
玄関のリフォームでドア交換を検討する場合は、紫外線や雨風による表面の損傷や金属部分の腐食が目立つ場合にリフォームを行うタイミングです。
窓周り
窓周りのリフォームを検討する目安は、隙間風の侵入や開閉のスムーズさに影響を与える状態の変化です。窓周りの壁紙にひび割れが見られたり、窓ガラス自体にひび割れが生じたりする場合もリフォームの検討をしましょう。
まとめ
ここまで、リフォームの最適な時期について解説しました。住宅のリフォームは、築年数を考慮することが一般的ですが、そのほかにも場所や状態によって最適なタイミングが異なります。寿命を延ばすためには、適切な時期にリフォームを行うことが重要です。築年数だけでなく、キッチンや浴室、トイレなどの具体的な箇所の劣化や故障を見極めることも大切。住宅の快適性や安全性を保ちながら、長く住み続けるためにも、リフォームの計画は慎重に行いましょう。適切なタイミングでのリフォームは、住まいをよりよくする重要なステップです。