
お風呂のリフォームを検討するとき、最も気になるのは費用と内容です。どのくらいの予算が必要なのかなど、多くの疑問が浮かぶことでしょう。お風呂のリフォームは、交換や修繕だけでなく、デザインや機能性を向上させることも可能です。費用は工事内容によって大きく異なり、目的に合わせた最適なプランを考えることが重要です。本記事では、お風呂リフォームの費用相場やリフォーム事例、人気の設備について詳しく解説します。
お風呂リフォームの費用相場
お風呂のリフォームは、内容や工事の規模によって費用が大きく異なります。最低限の修繕を行う場合と、浴室全体を改装する場合では、必要な予算が変わってきます。
また、設備のグレードや素材によっても金額が変動します。お風呂のリフォームを考える際には、自分の予算に合った範囲で、どの程度のリフォームが可能なのかを知ることが重要です。
ここでは、一般的なお風呂リフォームの費用相場を、工事内容ごとに詳しく解説していきます。
ユニットバスの交換
現在のユニットバスを新しいものに交換する場合、費用は50万円から150万円程度が相場です。標準的な機能のユニットバスを選べば50万円から80万円ほどで済みますが、高機能タイプやデザイン性の高いものを選ぶと80万円から150万円程度になります。浴室暖房乾燥機や自動洗浄機能、節水型のシャワーを導入すると、さらにコストが上がることがあります。
在来工法の浴室からユニットバスへの変更
タイル張りの浴室をユニットバスに変更する場合、費用は80万円から200万円ほどかかります。従来の浴室を解体し、新しい配管工事を行うため、ユニットバスの交換よりも費用が高くなります。しかし、断熱性が向上し、掃除がしやすくなるといったメリットがあり、リフォーム後の満足度が高い傾向があります。
浴室のサイズアップや間取り変更
お風呂を広くしたり、間取りを変更する場合、100万円から250万円程度の予算が必要になります。壁を撤去してスペースを広げたり、配管を移動させたりするため、工事費用が高くなりやすいです。バリアフリー化を検討する場合も、この価格帯でのリフォームが一般的です。
お風呂リフォームの費用別事例
お風呂リフォームの費用は、予算によってできることが変わります。低予算でも部分的な修繕や設備の交換は可能ですが、大規模なリフォームをする場合はそれなりの費用がかかります。
ここでは、費用別にどのようなリフォームが可能なのか、具体的な事例を紹介していきます。
50万円以内でできるリフォーム
浴槽の交換やシャワー水栓の交換、浴室換気扇の設置が可能です。カビや汚れが目立つ壁や床の部分補修を行うことで、見た目をリフレッシュすることもできます。また、シャワーヘッドを節水型のものに変更するだけでも、使い勝手が向上します。
50万~100万円のリフォーム
この価格帯では、標準的なユニットバスの交換が可能です。また、浴室暖房乾燥機の設置や、省エネ型の給湯器への変更ができるため、快適性と省エネの両方を考えたリフォームが実現できます。
100万~200万円のリフォーム
高機能ユニットバスの導入が可能になります。自動洗浄機能付きの浴槽や、ミストサウナ機能を備えたユニットバスなど、より快適なバスルームを作ることができます。
断熱材の追加や、床材の変更を行うことで、寒さ対策を強化することも可能です。バリアフリー化を考える場合も、この価格帯が目安になります。
200万円以上のリフォーム
浴室の増築や間取りの変更が可能になります。1坪の浴室を1.25坪に広げることで、よりゆったりとした空間を作ることができます。また、大理石調の高級な浴槽や、ジェットバス、間接照明などを取り入れることで、ホテルライクな仕様にすることも可能です。
お風呂リフォームの悩み別事例
お風呂のリフォームを考える理由はさまざまです。寒さを感じる、掃除が大変、バリアフリー化したいなど、悩みによって必要なリフォームの内容も異なります。ここでは、代表的な悩みに応じたリフォームの事例を紹介します。
お風呂が寒い
冬場にお風呂が寒く感じる場合は、浴室暖房乾燥機の導入が効果的です。さらに、壁や床に断熱材を追加することで、保温性を高めることができます。高断熱浴槽を選べば、お湯が冷めにくくなり、快適な入浴が可能になります。
掃除が大変
汚れにくい壁材や床材を選ぶことで、掃除の手間を軽減できます。最近では、抗菌・防カビ仕様の素材が増えており、清潔な状態を保ちやすくなっています。自動洗浄機能付きの浴槽を導入すれば、浴槽掃除の手間を省くことができます。排水口の形状を工夫することで、ゴミがたまりにくくなり、排水の詰まりを防ぐことも可能です。
バリアフリー化したい
バリアフリーを考える場合、手すりの設置や浴室の段差をなくすことが重要です。転倒を防ぐために、滑りにくい床材を選ぶこともおすすめです。高齢の方や、小さな子どもがいる家庭では、安全面を重視したリフォームが役立ちます。
浴室リフォームの人気設備
近年、浴室リフォームのトレンドは大きく変化しています。単なる修繕や交換ではなく、快適性やデザイン性を重視する傾向が強まっており、最新の設備や機能を取り入れることで、より快適なバスタイムを実現するリフォームが人気です。
省エネ性能が向上した浴槽や、自動洗浄機能、スマート機能の導入など、テクノロジーの進化も注目されています。最後に、浴室リフォームの最新トレンドや人気の設備について紹介します。
快適で暖かい入浴を実現する最新技術
寒い季節でも快適に入浴できるよう、最新の浴室暖房システムや温浴機能が進化しています。とくに、浴室全体をすばやく暖める「高効率浴室暖房機」は、冷えた空間を短時間で温め、ヒートショックのリスクを軽減します。従来の温風ヒーターに比べ、省エネ性能が向上しており、電気代を抑えつつ効果的に浴室を暖めることができます。
また「温水ミストシャワー」も人気の機能のひとつです。微細なミストが体を包み込み、短時間で深部まで温めることができるため、通常のシャワーよりも体の芯から温まります。湯船に浸からなくても保温効果を得られるため、時間がないときの入浴にも便利です。
自宅でくつろげる癒しのバスルーム
浴室は、単なる洗浄の場から「リラックスできる空間」へと進化しています。そのため、心身を癒す機能を備えた浴室設備が増えてきました。とくに注目されているのが「ジェットバス機能」で、水流を利用して全身をマッサージし、血行を促進します。これにより、筋肉の疲れをほぐし、一日のストレスを和らげることができます。
また、浴室内で好きな音楽を楽しめる「Bluetoothスピーカー内蔵バス」や、間接照明を活用した「リラックス照明システム」も登場しています。穏やかな光の中でお気に入りの音楽を聴きながら入浴することで、まるでスパのような癒し空間を自宅で再現できます。
エコ&省エネ技術で快適なバスタイム
浴室のリフォームでは、快適さと同時に「省エネ・エコ性能」も重要視されています。
浴槽には「高断熱仕様」のものが増えており、浴槽の内側に特殊な断熱材を使用することで、長時間お湯の温度をキープできます。追い焚きの回数が減り、快適さと省エネの両方を実現できるのが大きな魅力です。
最新の節水型シャワーは、水流を維持しながら使用する水の量を削減する設計になっており、水道代を抑えながらも快適なシャワーが楽しめます。
まとめ
お風呂のリフォームは、費用や目的に応じてさまざまな選択肢があります。50万円から150万円の予算でユニットバスの交換ができ、80万円から200万円あれば在来工法の浴室からユニットバスへの変更が可能です。100万円から250万円あれば浴室のサイズアップやバリアフリー化もでき、200万円以上の予算があれば高級仕様の浴室を実現することも可能です。寒さ対策や掃除のしやすさ、バリアフリー対応など、悩みに応じたリフォームを行うことで、より快適なバスルームを作ることができます。浴室暖房乾燥機やジェットバス機能など、最新の設備を導入することで、より快適な空間を実現しましょう。